何かを我慢することは、精神を疲弊させるものですが、他者が我慢している姿を想像するだけでも、私たちは精神的に消耗し、自己抑制力が低下する、との研究。
"You Wear Me Out: Thinking Of Others Causes Lapses In Our Self-control."
Association for Psychological Science. (ScienceDaily 7 April 2009)
イェール大学のJoshua M. Ackerman、John A. Barghらは、被験者に自己抑制している架空の人物(おいしそうな食べ物に囲まれているけれど食べれない空腹のウェイター)の物語を提示した後、別課題として、高価な商品をいくつか示し、「この商品にあなたならいくらまで出しますか?」と質問。
その結果、ただ単にウェイターの話を聞いたグループよりも、「ウェイターの気持ちになって」話を聞くように教示されたグループの方が、商品に対してより高い値段を払うと答えました。
また、別の実験では、空腹ではないウェイターバージョンの物語を用意し、この物語を読んだ後、今度は言葉遊びのゲームや記憶課題を被験者に実施。
そして、満腹バージョンを聞いたグループよりも、空腹バージョンを聞いたグループの方が、後に行われた言葉遊びゲームや記憶課題の成績は悪かったとのこと。
これらの実験結果から、他者の自己抑制状況を想像するだけで、私たちの自己抑制力も一時的に疲弊してしまうのだと結論づけています。
そういえば、他者の苦労や我慢に異常に感情移入しやすい人は、その人自身もなんだかんだであんまりハッピーには見えないですね
きっとそういう人は、他者の苦労続きの人生さえも生きてしまうんでしょうねー。
2009年06月09日
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