職場での昇進は、生活に対する自己統制感を増し、自己価値が高まるため、以前よりも健康になるというのがこれまでの定説でしたが、Warwick大学のChris BoyceとAndrew Oswald教授は、「Do People Become Healthier after Being Promoted」という論文でこの定説に挑みました。
Researchers Find Promotion Is Bad For Mental Health And Stops Your Visiting The Doctor
ScienceDaily. 2009.4.11
彼らは、1991年から2005年の間に行われたBritish Household Panel Surveyのデータを分析し、昇進後に身体的健康が向上する証拠は認められないことを明らかにしました。
さらに、昇進後のストレスは平均10%増加し、病院に行く回数が20%減少することを示し、昇進がメンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性を指摘しています。
ホルムズとラーエが1970年代に行ったストレスに関する研究でも、ネガティブな出来事だけでなく、結婚・出産・昇進などといったポジティブな出来事もストレス度が高いと以前から言っているわけで、特に目からウロコ的な結果ではないのですが、しかし、ついつい仕事に没頭して自分の健康(身体的にも精神的にも)に無頓着になりそうなハードワーカーな上司とかには、こういう研究結果は知っておくと自分の生活を顧みるきっかけになりいいのかもしれません。
2009年06月09日
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