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サイエンス・デイリーに、なぜ第一印象がそんなにも持続するのか、という記事が載っていました。
(元記事はこちら)
これは、西オンタリオ大学のBertram Gawronskiらの以下の研究を解説したものです。
Bertram Gawronski, Robert J. Rydell, Bram Vervliet, Jan De Houwer. Generalization versus contextualization in automatic evaluation.. Journal of Experimental Psychology: General, 2010; 139 (4): 683 DOI: 10.1037/a0020315
ここでは、第一印象は一般に言われている通りに重要であることが述べられています。
人は、他人を解釈するときに、第一印象が支配的であり、もし第一印象と違う経験をした時にも、第一印象がまるごと書き換えられるのではなく、違う経験をした時の”ある状況”においてのみ印象を変えます。
例えば、少女漫画でよくあるように。”ぱっと見不良”の第一印象最悪の男の子は、その後でこっそり子犬にエサをあげていても、”あの子は見た目は悪いけど、根はやさしい”と解釈するのでなく、むしろ”あの子は見た目は悪いけど、犬には優しい”というように、”優しい”という印象を、状況に限定したものとして解釈します。
つまり、第一印象は”全ての状況”においての予想となり、その後の新しい経験は”例外”としてみなされるということになります。
この第一印象を変えるためには、様々な状況において、新しい経験をして少しづつ第一印象を上書きする必要があるということです。ポイントは、同じ状況で何度もという頻度でなく、様々な状況で行うということになります。
ちまたで流布しているメラビアンの法則だかは気にしていませんでしたが、思ってたよりも第一印象の影響が大きいのですね。これからは第一印象に惑わされないように、もっと注意します。
APA University of Western Ontario (2011, January 21). Why first impressions are so persistent. ScienceDaily. Retrieved January 27, 2011, from http://www.sciencedaily.com/releases/2011/01/110118113445.htm