2011年01月25日

学習におけるひとつの冴えたやりかた

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(c) 阿野陽写真素材 PIXTA



サイエンスデイリーに、学習についての良記事があったので、簡単にご紹介します。元の記事はこちら

Purdue大学のJeffrey Karpickeのによると、学習において大事なことは、覚え方を工夫することよりもむしろ思い出し方にあります。

物事を長らく記憶しておくためには、人間が物事を記憶する貯蔵の仕方を工夫することよりも、取り出す練習をする方が効果があることが実験から分かりました。

Karpickeらの実験では、生物・化学・物理の様々な概念を覚えるために、コンセプトマッピングという丸と線を使った図式で物事を覚えるのと、覚えた直後に復習テストを行うのとでそれぞれ効果を確認しました。覚えた直後は両者に違いがないのですが。長期記憶のテストのため、1週間後にテストをすると、コンセプトマッピングで覚えた人よりも復習テストをした人の方が50%も成績がよかったことが報告されています。


この結果は、復習テストを使って記憶からの呼び出しを練習したため、物事をより思い出せるようになるためと考えられます。


また、概念の記憶でなく、単語のテストで同様の試験を行なっている事例が、近畿福祉医療大学の遠藤正雄先生がここの資料で報告しています。この資料でも、Karpickeらの実験とほぼ同様の結果となっています。


他にNTTコミュニケーション科学基礎研究所の竹内龍人さんがまとめられている非常に分かりやすい学習方法についてのまとめの中でも、Karpickeの実験について述べられています。(が、2011年8月現在リンク切れです...竹内先生が学校に移られたからでしょうか?)

復習テストの効果は上での説明と違いますが、引用元論文が違うからでしょうか。


覚えるためには読んで覚えるというよりも、まず思い出してみるということが大事なんですねー。

インプットの工夫より、引き出しの練習ですね。


APA National Science Foundation (2011, January 21). Learning science : Actively recalling information from memory beats elaborate study methods. ScienceDaily. Retrieved January 27, 2011, from http://www.sciencedaily.com/releases/2011/01/110121111216.htm
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