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素敵な装丁の黄色の本、”幸せはいつもちょっと先にある”の著者であるダニエル・ギルバートとErin WhitchurchとTimothy Wilsonが共同研究で”He Loves Me, He Loves Me Not . . . Uncertainty Can Increase Romantic Attraction”(好き…嫌い…不確実性が、ロマンティックな魅力を増す)という論文を書いています。
この解説がサイコロジー・トゥデイに”Uncertainty and Romantic Attraction”(不確実性とロマンティックな魅力)という記事で紹介されていました。元記事はこちら。
この研究では、女子大生に対して、フェイスブックを使ったオンラインデートの研究と称して実験をしています。これは「別の大学で男性が15−20人のプロフィールを見た」と伝え、4人の男性のプロフィールを見せます。女子大生を3つのグループに分けました。相手が”あなたを一番好きと言っている”、”あなたを平均とみなしたと言っている”、”あなたを一番好き、もしくは平均とみなしたと言っている”の3つのグループで、その評価に応じて男性がどれだけ魅力的に思えるかという調査をしました。
結果はグラフにもあるのですが、”あなたを一番好き、もしくは平均とみなした”不確定のグループが一番好感度が高く、”あなたを一番好き”とみなしたグループよりも好感度が高かったのです。つまり、相手がよく分からない方がより好感度が上がったのです。

もともと、恋愛では手の内を見せ過ぎてはいけないと言われますが、今回の研究でもその知見が正しいことが支持されました。この実験は女性が被験者のものでしたので、今後は男性が被験者の研究が待たれます。
男性の皆さんで、バレンタインデーにチョコレートをもらった方は大喜びを見せず、ひっそりとガッツポーズをすることをオススメします。
ちなみに、”幸せはいつもちょっと先にある”は表紙とタイトルのポップな印象と違って中はきっちりした内容の本ですので、皆さんにオススメです。
幸せはいつもちょっと先にある―期待と妄想の心理学
posted with amazlet at 11.02.09
ダニエル ギルバート
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