2011年03月16日

ギブ&テイクの心理学

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よくビジネス書で書かれる返報性という概念があります。
返報性というのは、「ギブ&テイクの法則」とでもいうもので、”人から何かを受け取ると、相手に何かを返したくなる傾向”のことです。この何か返したいという傾向は、本人にとっても無自覚であり、よく商売や勧誘などに用いられます

よく用いられるパターンは、路上で花をプレゼントされて何か依頼をされたり、もしくはお店でこちらの購買前に試供品をもらったり、もしくはホームパーティーなどで健康食品やナチュラル化粧品や台所用品の業者が来て、参加者にちょっとしたものを「気持ちですから」と言ってプレゼントしたりといった形で行われます。

また直接のプレゼントでないのですが、セールスマンが対応に時間をかけた上で「本当は今日は何件回らないといけないんですよね…」とつぶやくことで自分の時間を強制的に相手に与えて、見返りを求めるといったテクニックもあります。


こういったプレゼントや時間をもらうと「悪いなー、少しくらいなら」と相手の手口にまんまと乗って物を買ってあげるということをついしてしまいがちです。その結果、相手は自分が費やしたコストを遥かに越えるメリットをやすやすと得ることが出来ます。

消費者としてはこのような心理的な小細工に負けないように、自分のバイアスに十分注意しなければなりません。消費者としては、プレゼントを受け取らないという選択もありますし、難しい時はプレゼントや相手の好意も全て「相手がこちらを誘導する販売テクニック」であると自覚しておいて、返報性という罠から逃れる必要があります。


そういえば、マルセル・モースもその著書”贈与論”の中で「贈り物は毒である」ということを書いていますね。返報性というのは古くから様々な文化で見られるもので、注意しないといけないことなんです。

(文: SY)


この分野の古典ですが、素晴らしい本です。必読の書と思います。
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
ロバート・B・チャルディーニ
誠信書房
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これは影響力の武器ほどのボリュームはないですが、同じように多くの心理的なテクニックが載っています。
あなたもこうしてダマされる―だましの手口とだまされる心理
ロバート レヴィーン
草思社
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こちらは心理学の本というよりも、文化人類学の本でしょうか...返報性が広い文化に根づいていることが分かります。
贈与論 (ちくま学芸文庫)
マルセル モース
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