2011年03月22日

ポジティブな空想の罠

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balt-artsの画像を使用しています)

空中に城を作りますか??心理学者は将来の成功への空想が危険かもしれないことをみつけました。


私たちは将来についての空想しています。物事が上手くいくだろうという幸せな夢を持つのは普通のことです。

たしかに、自己啓発書の著者などから、幸せな夢がモチベーションの良い源であるとしばしば聞かされています。私たちが将来の成功のイメージすることで動機づけされる、と。

たしかに、このことには真実も含まれています。将来についてのポジティブシンキングは、おおよそ有益なものです。しかし、心理学者のOettingenとMayerは、ビジュアル化と空想を慎重に扱わないといけないものであるという研究を行いました(Oettingen and Mayer, 2002)


■空想vs期待

研究者は、人々が”仕事を見つける、パートナーを見つける、試験でうまくいく、外科手術を受ける”という4つの課題にどうやって立ち向かうかを調査しました。

4つの研究では、どのように人々がこれらの課題について考えているかを調査しました。
人々が良い結果についての空想をどのくらいしているかと、良い結果についての期待をどのくらいしているかを測りました。

空想と期待の違いは些細なものに感じられますが、そうではありません。期待は過去の経験によるものです。例えば、前回の試験が良かったから今回も良い成績を取るだろう、最後のパートナーと上手くやっていたから他のパートナーと上手くいくだろうといったものが期待です。

一方空想とは、将来に起こって欲しいことが想像され、今すぐに経験することです。これには問題が多いと判明しました。

仕事を見つけたり、パートナーを見つけたり、試験で上手く言ったり、外科手術を受けたりする時に、ポジティブな空想をしている人が、より悪いことが分かりました。

仕事を見つけることを夢見ることに、より多くの時間を使う人は、より悪い結果になりました。大学を出てから2年後、ポジティブな空想をしている人は
・より少ない人のみが採用された。
・より少ない人のみが、仕事を提供された
・そして、働いている人も、より少ない給料しかもらえなかった。

一方、よりネガティブな将来の空想をしていた人は、より目標を達成していました。同じような結果は、他の3つの研究でも見られました。

ただし、ポジティブな空想は失敗に結びつきますが、ポジティブな期待は成功に結びついています。ポジティブな期待を持っている人は、ネガティブな期待を持っている人よりも、より早くパートナーを見つけ、外科手術からより早く回復しました。

期待というものは明確な根拠から作られますが、一方、ポジティブな空想はただの幻です。


■何故、ポジティブな空想は危険なのか

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ポジティブな空想をすることの問題は、我々が今ここで成功すると思わせてしまうことです。ポジティブな空想は、我々が直面する問題に注意を向けさせず、既に目標を達成した気持ちにさせてしまうのです。

このように明るい希望を持つ心が我々を引きずり落としてしまいます。将来の成功をシミュレーションすることが、現実の目標を達成するという試みを弱めてしまうためです。

このことは、将来についてのポジティブシンキングが問題であるということではなく、また、空想それ自体が危険ということでもありません。ポジティブな空想というものだけがパフォーマンスを悪化させる可能性があります。

つまり、目標達成においてビジュアル化とポジティブな空想には危険が伴っているのです。



この記事はPsyblog”Success! Why Expectations Beat Fantasies”を翻訳したものです。(翻訳: SY)

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