2011年03月24日

8つの心理的バイアス

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心理的なバイアスというものは人を惑わせます。心理学ではこのような様々なバイアスについて研究しており、このようなバイアスを知ることで、より正しい判断を行えるようになります。

今回は8つのバイアスについて紹介します。

■バイアスの盲点 Bias Blind Spot

バイアスの盲点は、私たちは他人よりもバイアスの影響が少ないと考えることです。このような記事を読んでいる段階で、たしかに他人よりもバイアスの影響を受けにくいと考えることができます。一方でよく言われるように、人は自分だけを特別と考え、自分は平均以上であると考えています。つまり、自分は他人ほどバイアスの影響を受けていないと考えてしまいがちなのです。

回避方法:
自分の知性を高く見積もらないようにし、自分も他の人と同様にバイアスに支配されていると考えるようにしましょう。


■確証バイアス Confirmation Bias

確証バイアスは、人は自分が事前に思っているものを探し、そこから情報を得るというものです。私たちが何か自分の理論を持っていると、それを確証するような情報に注意を向けてそれを記憶していきます。一方、自分の理論に合わない反証は、何かそれを無効と思ったり、無視したりします。このような傾向は、私たちを反証から目を反らさせて、以前の信念に縛り付けてしまいます。

回避方法:
自分の現在の意見に関わらず、証拠を平等に見るようにベストをつくしましょう。いつでも、意見を変えられるように準備しましょう。


■フレーム効果 The Framing Effect

フレーム効果というのは、私たちは同じ情報でも別の視点から見ると違った印象を受けるというものです。例えば、”200人の命を救う”か”1/3の確率で600人の命を救うが、2/3の確率で600人が死ぬ”といった場合と、”必ず400人が死ぬ”か”1/3の確率で一人も死なず、2/3の確率で600人が死ぬ”といった場合はそれぞれ論理的には同じことですが、受ける印象が違います。

回避方法:
常に、コストと利益の両方の面をチェックして、片側の視点のみで行動しないようにしましょう。


■ギャンブラーの誤謬 Gambler’s Fallacy

5回コインを投げて全部表が出たら、次こそは裏と思いますか?これがギャンブラーの誤謬です。次のコイン投げの結果は、これまでの結果には無関係なので、次に裏になるかくりつは50%です。もちろん、100回連続で表が出たコインなら、イカサマコインを疑う必要もありますが…

回避方法:
コイン投げのようにこれまでの結果が、次の結果と無関係のものならば、以前の結果を参考にして次の決定に反映させないようにしましょう。


■ハロー効果 Halo Effect

ハローとは後光のことです。ハロー効果とは、有名人が宣伝しているものは商品自体がいいものに思えたり、ある分野の有名人が他の分野についても詳しいかのように思えてしまうというものです。逆に、有名人が不祥事を起こすと宣伝している商品もダメなように感じられ、スキャンダルを起こした人は全てにおいて悪いように感じられるという負のハロー効果もあります。特に医薬品に詳しくもないタレントが宣伝しているからと言って、その商品を好ましく思う必要はないはずです。

回避方法:
ある人が、特定のことに秀でているからといって、他の面でも秀でているなどということはありません。特定の分野での優秀さと、それ以外のことを別のものとして区別しましょう。


■単純接触効果 Mere Exposure Effect

単純接触効果は、何度も会うとそれを好きになるという傾向です。人に何度も出会うことで、好ましく思い、友達になったり、親しいパートナーになったりします。また、同じCMを何度も流すのもこの単純接触効果によります。逆に、これは私たちが新しいものに出会った時に”好きになる傾向がない”という点で危険なものです。

回避方法:
単純接触効果は、何度も接触したことによる好ましさと同時に、何度も接触していないものを高く評価しないということも意味しています。このようなバイアスに気をつけて、新しいものを探すといいかもしれません。


■プランニング効果 Planning Effect

プランニング効果は、私たちがあるタスクを完了するために必要な時間を少なく見積もるというものです。また、プランニング効果は、タスクを完了する時間だけでなく、プロジェクトのリスクも低く見積もります。

回避方法:
計画時により注意して、より時間がかかる見積もりを出しましょう。また、計画時には自分の脳力を過剰に見積もる傾向があります。先にある大きなゴールよりも、近くにある小さなゴールに集中しましょう。


■購入後の正当化 Post-Purchase Rationalization

多くの人は感情によって商品を購入した後に、自分の選択を後から正当化します。この購入後の正当化は認知的不協和によって説明されます。つまり、購入したという結果を正当化するために、その理由が後から創出されると考えられます。

回避方法:
感情で判断するのでなく、理解できる明快な理由が見つかってから決定しましょう。


■その他のバイアス Other Biases

私たちは自分が合理的であると考えがちです。しかし、心理学の研究は、これが私たちは間違ってしまう傾向があることを示しています。残念ながら、ここに書ききれないほどのバイアスがあります。英語になりますが、こちらにリストがあります。

おそらく私たちは全てのバイアスから免れることは出来ないでしょうが、様々なバイアスがどのようにあるのかを知ることで、現実の世界をより明瞭に見ることができるでしょう。


この記事はこちらを参考に書きました。

(文: SY)


関連記事:
毎日見てたら、だんだん子供番組が気になってきました (単純接触効果について)
認知的に陥りがちな10の罠


このような認知バイアスについて書かれた本としては以下が有名です。
人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか (認知科学選書)
トーマス ギロビッチ
新曜社
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消費者としてダマされないような、より実践的な本として以下があります。
あなたもこうしてダマされる―だましの手口とだまされる心理
ロバート レヴィーン
草思社
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posted by さいころ at 15:30| Comment(0) | TrackBack(0) | その他
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