![お札[2280895] - 写真素材](http://image.pixta.jp/image/blog/95/7385c23b636b88e68fa06b4b70fa6339_300_200.jpg)
(c) まゆげ|Stock Photos PIXTA
よく心理学を使った対人関係といった本に”ミラーリング”(相手の真似をすること)が効果があるといったことが書かれています。さいころニュースでも以前に”ミラーリング”という記事を書いたことがあります。
このミラーリングについての最新の研究をオランダのフローニンゲン大学のJia Liuらが行いました。これはお金がミラーリングにどういう影響を与えるかというものです。
Liuらの実験では、被験者がまず最初にパソコンで関係のない作業をして、それから同性の実験協力者と10分間話をします。その後で、実験協力者に対する好感度を調査しました。
この時、72人の被験者はまず2つのグループに分けられています。片方のグループは、パソコンでの作業時に背景にお金の絵が表示されており、もう一方のグループは貝殻の絵が表示されるようにしました。
さらにその後の10分間話をする時に、それぞれのグループがさらに2つのグループに分けられていて、一方は実験協力者は被験者の真似をして、もう一方は被験者の真似をしません。
この実験の結果を下に載せます。ちなみにプライミングというのは、相手に影響を与えるために行う刺激のことで、今回は背景にお金の絵を表示したグループを示します。

この結果から分かるように、通常は相手のミラーリングをする(真似をする)と好感度が増すのですが、事前にお金のことを考えさせると、ミラーリングをすることで好感度が下がるのです。これはお金について考えると、真似されことで防御的な反応が出てしまうと考えられますが、実際のメカニズムは分かっていません。
ミラーリングというのは、”意図的にミラーリングしている”とバレない限り好感度は上がると思っていたのですが、様々な条件があるようですね。
この記事はapsの"Money and mimicry"を参考にして書きました。
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”ミラーリング”
(文: SY)