2011年07月14日

強気な姿勢が痛みに耐える

新聞を読むビジネスリーダー[796338] - 写真素材
(c) YNSストック写真 PIXTA


以前、”簡単に自信を持つ方法。ただし、男性に限る”という記事を書きました。これは、男性は拳を握ることで自尊心を増やすことが出来るというものです。また、”姿勢の影響は権力の影響よりも大きいかも!?”という記事では、他者との関係では、権力の状態よりも姿勢の方が影響が大きいということを書きました。

トロント大学のVanessa Bohnsと南カリフォルニア大学のVanessa Bohnsの新しい研究では、姿勢にはこれ以外に痛みへの耐性を変える効果があるようです。


Bohnsらの研究は2つの実験からなっています。1つ目は、ヨガのポーズをしてもらって、痛みにどのくらい耐えられるかという実験をしました。支配的な姿勢という手足を大きく広げた姿勢は直立の姿勢よりも痛みにより耐えることができ、服従の姿勢という正座のような姿勢では痛みにあまり耐えることができませんでした。


2つ目の実験は、相手の姿勢が、自分に与える影響を測るものです。最初に握力を測って、それから椅子にくつろいだ支配的な姿勢をした人の写真か、もしくは椅子で小さくなった服従的な姿勢をした人の写真がプロジェクタで投影されたものを見ます。その後にまた痛みにどのくらい耐えられるかという実験と握力の検査をしました。

この実験では、相手が支配的な姿勢をといっていると、痛みに耐えることができず、さらに握力も減ることが分かりました。

つまり自分は支配的な姿勢の方が痛みに強くなり、相手が支配的な姿勢をされると痛みに弱くなるということです。


この実験結果は、医者やカウンセラーは、支配的なくつろいだポーズでなく、小さくなって相手の話を聞くようなポーズでないといけないことを示唆しています。もちろん、痛みに耐えたいときは支配的なポーズの方が良いことも示唆しています。


なお、この研究では、1つめの実験では、ポーズの影響が心理的な影響でなく物理的な影響である可能性も否定できないとしています。つまり、くつろいだ姿勢の筋力の使い方が、痛みへの耐性に影響をしている可能性もあるということです。

私は心理的な効果という可能性の方が高いのではないかと思っていますが、どちらにしても実験が必要ですね。


この記事は以下を参考にしました。
University of Southern California (2011, July 13). Your mother was right: Good posture makes you tougher. ScienceDaily. Retrieved July 14, 2011, from http://www.sciencedaily.com/releases/2011/07/110712133337.htm

(文: SY)
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