2011年07月16日

”お一人様いくつまで!”の心理学

野菜 食べ物 玉葱 食材 [2473912] - 写真素材
(c) YO-HEY!!ストックフォト PIXTA


玉ねぎをスーパーでたくさん売るなら、どのように売りますか?

実験条件や商品によりますが、”お一人様いくつまで”という書き方で、販売量が30%〜100%増えるという研究があります。


近所の大手スーパーでは、この”お一人様いくつまで”ということはほとんど使われていません。一方、近所にある別の安売りスーパーではこの”お一人様いくつまで”戦略はよく使われており、ポイントごとにダンボールを積み上げてます。

あまり使っていないスーパーはもしかすると”お一人様いくつまで”を、バーゲンハンター(安売りのものだけ買う人)対策としてしか考えていない人もいるかもしれませんが、むしろ上手く使って販売促進をすることできるものです。

確かに
1.玉ねぎ1個35円
2.玉ねぎ1個35円(ただし、お一人様5個まで!)
3.玉ねぎ5個で165円

とあると1よりは2の方が売れそうです。しかし2と3ではどちらが売れそうか分かりません。

では、もう少し別の例で考えてみましょう。

1.プリンターのトナー1個980円
2.プリンターのトナー1個980円(ただし、お一人様3個まで!)
3.プリンターのトナー3個で2940円

プリンターのトナーの予備をどのくらい用意しておくか分かりませんが、このような場合は2が一番売れそうです。


つまり、売る商品をどのくらい家においておくか(家庭内在庫量)と、通常価格との差(実際には顧客がどのくらい”お得と感じる”か)によって、”XX個XX円”と使い分ける必要があるわけです。”お一人様3個限り”といった戦法はもっと使えるはずなんですが、近所のスーパーを見ているとまだまだ使われていないようですね。


この”お一人様いくつまで”というのは、いわゆる稀少性(今だけ、ここだけ、あなただけ)の一種とも考えられます。やはり、限定されると欲しくなるのでしょう。

(文: SY)
posted by さいころ at 10:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 消費者行動
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