2011年08月09日

給料交渉の10の方法

最近の研究から、あなたが給料を上げるための10の戦略を教えます。

給料袋とお金札束 - 写真素材
(c) IZUMIストックフォト PIXTA


給料の交渉をどうやってするかという多くのアドバイスは役に立ちません。給料は微妙な問題ですし、正確に調査するのは難しいものです。そして、様々な本で著者は同じことを繰り返し繰り返し書いているだけです。

しかし、最近のいくつかの研究から、どのようにして給料を増やすかについての科学的な洞察を得ることが出来ます。以下の10のことを知っておきましょう。


1.交渉をはじめろ
頼まなければ、得ることもできません。
驚くことに、多くの人が面接や仕事の間に交渉をほとんどしないので昇給しません。最初の非常に低い金額のオファーの時だけ交渉をしますが。それ以外でも、どんな状況でも交渉の余地がありそれがより高い給料を勝ち取ることになります。

MBAの卒業生についてのある研究では、交渉の準備をしていた人は初期の給料がより高くなりました。(Gerhart & Rynes, 1991)

これはちょっとした教訓ではありますが、多くの人にとっては最初のハードルになっています。


2.アンカーを使え
奇妙なことに、給料を上げるという記事では相手が手の内をオープンにするのを待てとしばしばアドバイスします。このような方法はオークションでは役に立ちますが、給料の交渉に関しては間違ったものです。

特に、最初に述べた数字は重要なものです。これは、他の数字を判断するアンカーになるからです。もし、あなたがアンカーを設定したなら、彼らはそれを下げようとして、交渉のコントロールを握ろうとします。研究では、意識的にしろそうでないにしろ、このような最初のオファーが、アンカーとなって交渉全体の雰囲気を決めます。


3.高額から始めろ
金額を言うなら、高い金額にしましょう。ただし、これはあなたが働いている会社の中での高い金額であって、途方もない高い金額ではありません。
ある給料の交渉をシミュレートした研究では、アンカーの数字が高く設定された時、最終的な金額も高くなる傾向があることが分かりました。(Thorsteinson, 2011).


4.ジョークを言え
最初に高い金額をオファーする際の問題は、雇い主が間違った方法をとってしまうかもしれないことです。例えば、”現実的でない給料の期待”のジョークを言うことで、緊張を緩和することができるかもしれません。

交渉の研究では、適当なタイミングでのユーモアは、交渉の戦術で役立つことが明らかになっています。

ユーモアを言う時でさえ、高い数字から始めることを忘れないようにしましょう。その数字は、最終決定に影響をあたえます。(Thorsteinson, 2011)


5.競争しろ
好きであろうとなかろうと、給料の交渉は、全てのごまかしやスポーツマンシップが使われるようなゲームです。一度、交渉の基本的な部分が進み始めたら、競争としてこのゲームを支配しようとしなければなりません。
説得と主張と、必要ならば不正確に言ったり脅したりといったことをしましょう。研究では、競争は成功する交渉戦略であることがわかっています。(Marks & Harold, 2011)


6.コラボレートしろ
給料を交渉する時、常に競争をする必要はなく、コラボレーションも必要です。相手の興味がなんなのかをみつけましょう。これは有効な戦略になるかもしれません。しかし...


7.ウィン-ウィンは気分はいいが金額は下がる
MarksとHaroldの研究によると、給料の交渉でウィン-ウィンの解決法を見つけようとする人は、交渉について良い気分になるが、給料は決定的に低くなります。ウィン-ルーズのアプローチをする人は、気分は悪いですが、よりたくさんの金額を得ることが出来ます。

このことは、ウィン-ウィンをみつけるという標準的なアドバイスに対抗するものです。ここで考えるべきことは、いい気分になりたいのかお金をもっと欲しいのかどちらなのか、ということです。


8.歩み寄りと調整を避けろ
給料の交渉での一般的なアドバイスは、理性的でフレキシブルであれ、ということです。しかし、この研究から明らかになったことは、妥協と調整は上手くいかない事が多いというものです。この妥協と調整という二つの戦略は両方共、従業員よりも雇用者にとってベストであることを重視しすぎてしまいます。

妥協や調整をした結果は、たくさんの給料が得られないということです。


9.ジェンダーのステレオタイプを忘れろ
あなたが女性で、上記のことが男性的なことに思えるならば、「これは男性的なこと」だなんて考えないようにしてください。研究は、男性と女性の給料の交渉の方法の違いがあることを示しています(女性は、時々少ない金額でも諦めてしまうというのもありますが)。実際に、女性は交渉で男性よりもより競争的になりえます。(Walters他, 1998).


10.勇気をもって
交渉にとって中心となる性格特性は、リスク回避傾向です。リスクテイクを回避しようとする人は交渉下手です。もちろん私たちの中には生まれつき、よりリスクを回避しようとする人がいます。問題となるのは、高いリスク嫌悪は交渉戦略としての競争を減らすことや、競争的な行動と関連しています。
もしあなたがリスクを恐れるならば、より多くのものは得られません。最高の取引のためにはリスクを受け入れなければなりません。


自分の価値を信じて
給料の交渉での一般的な失敗は、自分にその価値がないと考えてしまうことです。自分には価値があると確信することが不可欠です。

他の人が同じ仕事をしたらどれだけもらっているかを知りましょう。もし、それが多かったら、あなたももっともらう価値があります。もしそれほど多くなかったら、何故あなたが特別にもっともらうべきなのかを考えましょう。あなたの給料交渉では、アンカーを打ち込むことを忘れずに、ジョークで緊張をほぐして、そして実質的な利益を得るためのリスクを取りましょう。


この記事はPSYBLOG"Ten Powerful Steps to Negotiating a Higher Salary"の翻訳です。


(翻訳: SY)
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