2011年08月18日

社会的なコネクションでの転職は有利だが、男性に限る??

履歴書を渡す男性の手元 - 写真素材
(c) Ryo.WATANABEストック写真 PIXTA


アメリカは日本に比べて女性の社会進出が進んでいる国です。ビジネス雑誌などを見ていても、有名企業の女性CEOなども多く、出産・育児といったイベントがあっても日本よりもかなり女性にとって働きやすい国だと思います。

しかし、ノースカロライナ州立大学のSteve McDonaldの研究は、アメリカでの女性の転職の不利についてのものです。この研究は12000人以上のデータを使ったものです。


この研究によると、専門的な仕事での経験のある男性は昔の同僚や取引先などの社会的なコネクションから新しい仕事をみつけることで、高賃金やマネージャー職などの”おいしい”仕事につくことが多いようです。情報がオープンになっているような通常の採用でなく、知人の紹介によるフォーマルでない形での採用ということです。

一方、女性はこのような社会的なコネクションを活かした採用というのがないために、結果として”おいしい”仕事につける可能性が下がってしまいます。ちなみに、なぜこのように女性が社会的なコネクションから転職できないのかという疑問については、この疑問に答えるための長期に渡るデータがまだないようです。


転職についてはアメリカと日本では状況が違うので、同じようには比較できない部分があります。日本では会社単位での採用が基本で、アメリカでは部署単位の採用が基本といった背景があると思います。これがこのようなフォーマルでない形の採用ということになる部分もありますが、私も転職は知人の紹介でしかしたことがないです。そして、実際にこのようなフォーマルでない形の転職の方が有利な点が多いと思っています。

この研究は、女性の不利な面を示したものでもありますが。一方で、転職方法についての示唆を与えるものです。最近はFacebookが流行っており、LinkedInも次に来るかもしれないとも一部で言われています。しかし、このようなソーシャルメディアという技術的な面でなく、実際に仕事を通じて築いた知人の重要性を再確認する研究だと思います。


この記事は以下を参考に書きました。
North Carolina State University (2011, August 15). In job market, social contacts help men, not women. ScienceDaily. Retrieved August 18, 2011, from http://www.sciencedaily.com-/releases/2011/08/110815095729.htm


(文: SY)
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