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ライス大学のMichelle Heblらがアメリカの大学の8つのポジションへの194人の志願者のための624の推薦書を分析しました。
この結果から分かったことは、男性を推薦する場合は、推薦書には活動的でしっかりしているといった言葉が多く、女性を推薦する場合は、社会的で、情緒が深いといった言葉が多いことが分かりました。
具体的には男性の場合は、信念がある、積極的、自主的である、遠慮無い、知的といった言葉が、女性の場合は優しい、親切、思いやりがある、機転が利く、愛想がいい、といった言葉が使われていました。
このことは何を意味するでしょうか?”男性らしさ”、”女性らしさ”といった、男女のジェンダーのステレオタイプの影響が強いと言えます。
ちなみに、大学のポジションにとっては、男女それぞれ優劣があるでしょうが、企業においては女性が不利になることが考えられます。それは、女性の推薦の際に書かれている言葉が、”強い”マネージャー像と異なっているからです。マネージャーにとって男女のどちらが向いているかという問いについては、女性の方が向いているという研究もありますが、しかし、優しい、親切といった言葉はマネージャー職への推薦には向いていませんし、そのようなイメージを相手に与えるのもキャリアを考える上ではよくないことです。
もし、あなたが女性で誰かに推薦書を書いてもらう場合には、ジェンダーのステレオタイプの影響がないような、”女性的でない”面を中心に書くように依頼するべきです。
この記事はBarking up the wrong treeの"Do letters of recommendation actually hurt women when it comes to getting hired or promoted?"を参考に書きました。
(文: SY)