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クリエイティブな問題を解決するには、落ち込んだ時と楽しい時のどちらが向いているんでしょうか?
楽しい時のようなポジティブな気分は、クリエイティブな問題の解決能力を向上させるようです。ノースウェスタン大学のKaruna Subramaniamらは、このメカニズムをfMRIを使って調べました。この研究は、被験者が様々な気分の時に直感で問題解決をしているのをfMRIで調べました。
問題解決には直感型の思考と分析型の思考があり、ポジティブな気分の時は直感型の思考になりやすく、ネガティブな気分の時には分析型の思考になりやすいのです。そして、クリエイティブを必要とされる問題を解くという実験では、ポジティブな気分の時により多くの問題を解くことができ、ネガティブな気分の時には普通の気分の時とあまり変わらないことが分かりました。
ちなみにこのポジティブな気分の時には、問題を解いて次の問題を解くまでの準備期間の前帯状皮質の活動に影響を与えることが分かりました。問題を解いている時というよりも、その問題を解く前にレバーを”直感型で考えろ”に入れていると考えればいいでしょう。
実際の問題を解決する際には、いつどこの皮質が活発になろうが関係ありませんが、創造的な仕事をするのはできるだけポジティブな気分の時に行うようにしましょう。
この記事は以下を参考にしました。
"A brain mechanism for facilitation of insight by positive affect." ,Karuna Subramaniam他,J Cogn Neurosci. 2009 Mar;21(3):415-32.
(文: SY)