2011年09月03日
真ん中効果(center-stage effect)
イギリスのチェスター大学のPaul Rodwayらが、真ん中効果(center-stage effect)の研究をしました。これは名前の通り、真ん中のものが選ばれるというものです。
これは
ヒレカツ定食 900円
トンカツ定食 750円
チキンカツ定食 650円
とあると、真ん中のトンカツ定食が一番売れるというのは有名な話ですが、これとは別のものです。
この真ん中効果は、実際に物理的な真ん中が選ばれるというものです。17列、横に写真を並べてそれぞれの列から、被験者に一番好みのものを選んでもらうと真ん中のものが選ばることが多いです。逆に一番好みでないものを選んでもらった場合は、真ん中のものは特に選ばれません。
また、横に並べるのでなく、縦に並べても同じ傾向があります。つまり、人は物理的に真ん中のものをより選ぶ傾向があるのです。
次に写真でなく、実際の靴下を縦に並べて同じ実験をしましたが、やはり真ん中のものが選ばれる傾向がありました。ちなみに縦に靴下を並べると、一番下のものは選ばれない傾向がありました。ちなみにこの時、靴下は頭の高さと腰より低い位置とそれぞれで実験を行いましたが、どちらでも同じ結果になりました。
このことはどのように使えるでしょうか?非常に広範な応用範囲を持つものです。商品をどう並べるか、広告の設置場所をどこにするか、また選挙の立候補順をどうするか、多くのことに応用できるのではないでしょうか。
逆に消費者としても、こういう罠があることを意識しておきましょう。
この記事は以下を参考に書きました。
Wiley-Blackwell (2011, August 30). Location, location, location: Study shows the middle is the place to be. ScienceDaily. Retrieved September 2, 2011, from http://www.sciencedaily.com-/releases/2011/08/110830081536.htm
元論文はこちら。
(文: SY)
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