2011年09月09日

売れそうな商品名、売れなさそうな商品名

頻繁に処理する数字の源と根源


数字 - イラスト素材
(c) Shadowmanイラスト素材 PIXTA


商品やブランド名には数字が入っているものがいろいろあります。

コモドール64、ニコンのD60、Xbox 360...

こういった商品やブランドにつけられる数字にはある特徴があります。

シンガポール国立大学のDan Kingと、フロリダ大学のChris Janiszewskiはこのような数字についての研究しましたので、簡単にご紹介します。


まず、人は見慣れた数字を好みますそのため、1,2,3といった小さな数字や、10、20、30といった割り切れる数字を好みます。53や79よりは50や70を好ましいと思い、そして18や19よりも3や4を好みます。

次に1桁の素数2,3,5,7は好まれますが、2桁以上の数の素数は好まれません。2桁以上の数の場合は合成数(素数でない)が好まれます。そのため17よりも16を好みます。もちろん”24”という数字には特別な意味がありますが、そうでなくてもドラマのタイトルが”23”になることは考えられません(”18”や”21”といったタイトルならまだありそうです)。

この素数が好まれないのは足し算や掛け算で結果として17になることよりも、結果として16になることが多いことが関係していそうです。


それで、実際にブランド名や商品名を考えてみると、2桁以上の素数を使ったブランドや商品名はあまり思いつきません。2桁以上のものでも、下1桁が0で終わっているもの(ニコンのDシリーズのカメラやボルボのSシリーズの車)が多いです。また、そもそもブランド名や商品名に入っている数字は1桁のものがとても多いです。

このように人には小さな数字が好き、そして合成数が好きという特徴があるようです。もし、商品を作ったら"さいころ103"という名前にするよりも、"さいころ12"にした方が売れそうということですね。


この記事はAMAの"The Sources and Consequences of the Fluent Processing of Numbers"を参考に書きました。

元の論文はこちら

(文: SY)
posted by さいころ at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 消費者行動
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