2011年09月18日
オンラインデートの10の法則
心理学の研究がインターネットデートを誰が使って、なぜ使うか、そして戦略は使えるのか、そしてオンラインの嘘についての真実も明らかにしています。
インターネットアクセスしている独身の1/3から3/4が、誰か新しい人に会おうとしています。しかし、何年もの間、どうやって成功するかについての矛盾した話がありました。
インターネットデートの会社は、遠くでウェディングベルの音を鳴らして甘い希望をちらつかせて人を誘っており、一方でマスコミは業者が嘘をつき、騙していると宣伝しています。真実は、2つの話のどこか真ん中にあります。それはどのあたりでしょう?
幸いなことに、十分な研究が、これらの真実を語ってくれそうです。それでは、インターネットデートの10の法則を紹介します。
1.インターネットデートは敗者のものではない
よく言われているのと反対に、インターネットデートは社会的な不適合や変人が、人と出会う最終の手段という証拠はほとんどありません。
実際は逆です。インターネットデートユーザーは、より社会的で、高い自尊心を持ち、そして、デートでの心配が低い人たちです。(Kimら,2009、Valkenburg, 2007) これらの研究は、そのような人たちがオンラインデートを使っている証拠がないことを見つけました。これは、オンラインデートといっても、最後は実際に対面するためです。オンラインデートは、新しい人に会うための1つの方法にすぎないのです。
オンラインデートを始めるモチベーションはいろいろありますが、典型的には長期休暇のようなイベントなどです。しかし、BarraketとHenry-Waring,2008は参加者のモチベーションは性格などの個人の面よりも、むしろ環境などの社会的な面であることをみつけました。人はオンラインデートを、自分がシャイだから使うのでなく、新しい街に移ってきたり長時間労働で新しい誰かに会う時間がないために使っています。
2.オンラインデートでは嘘をつく(しかし、少しだけ)
94%の人がインターネットデートのプロフィールでどんな嘘もついていないと主張しています(Gibbsら,2006) 一方、心理学者は疑っています。Tomaら,2008は、80人のインターネットデートユーザーの身長と体重を計測して、また免許証で本当の年齢を確認しました。
プロフィールと比べたところ10人に9人は少なくとも1つの属性で嘘をついていました。しかし、嘘は少しだけでした。虚偽の申告者のほとんどは、体重を5%程度ごまかしたものです。また、さらに年齢と身長のごまかしが平均1.5%、1.1%ありました。体重の虚偽申告は、女性は少なく申告して、男性は多く申告していました。
これらの虚偽の申告の大多数は、現実世界とほとんど違いがないものです。ほとんどの人は結局は対面するので、大きな嘘はバレてしまうことを知っているのです。
3.写真の虚偽
「写真は嘘をつかない」と言いますが、フォトショップなどで画像編集をしなくても、カメラアングルとライティングで、写真の魅力を簡単にアップすることができます。
人はプロフィールの写真を選択する時に、直感的にこのことを理解しています。そこでTomaとHancock,2010は、インターネットデートユーザーの写真をとって、それからプロフィールの写真と比べました。
ほとんどの人は、違いは少しであるものの、自分を高める写真をプロフィールの写真に使っていました。研究のために撮った写真と比べると、女性で5%、男性で4%だけ、プロフィール写真は魅力度が高かったです。もちろん、インターネットデートユーザーはそれほど嘘をついていません。
4.あなたのベストルック
どのようなプロフィール写真が使われているかの鍵は、オンラインデートサイトにあります。
oktrends,2010では、7000枚の写真を分析しました。
・女性は、カメラにアイコンタクトをして誘うような笑顔の写真を使うと、コンタクト率が上がります。逆に、正面を見ていない写真は成功率が下がります。
・男性のベストルックは、カメラを見ずに、スマイルしないものです。そして、男性の場合は大きくコンタクト率を下げてしあうので、誘うような笑顔は避けましょう。
次に、その写真がどこで取られたかですが、以下の写真はオンラインでの会話を増やすものです。
・何か面白いことをやっている写真
・動物と一緒の写真
・面白い場所(旅行の写真など)
逆に、以下の写真は会話のきっかけを目的としているとしても、実際には会話が平均よりも短くなってしまいます。
・ベッドの中の写真(少しだけ会話が減ります)
・外で撮られた写真
・友達と楽しんでいる写真
・飲んでいる時の写真(最も会話が減ってしまいます)
ちなみに、これらは相関関係を指摘していますが、因果関係がどうなっているかはわかりません。
5.反対の人には惹かれない
オンラインデートユーザーには様々な人がいますが、人は自分に似た人を好きになります。
FioreとDonath,2005の研究は、65000人のオンラインデートユーザーのデータから、人は自分への類似性に基づいて人を選んでいることを見つけました。
この点で、オンラインデートは普通のデートの違いはありません。平均的には、人は自分と同じような人を探しています。実際に、多くのインターネットデートのサイトは、スポーツファン、ユダヤ人、特定の治療が必要な人、などの狭い属性に絞っています。
6.インターネットデートは、多様性に貢献する
インターネットデートの多様性を調査するため、Duttonら,2009はイギリス、オーストラリア、スペインの2670組の結婚したカップルを対象に研究しました。インターネットデートユーザーは、通常の出会い方に比べると、年齢や教育の不釣合いな傾向がありました。
反対の人には惹かれない傾向はありますが、インターネットデートが多用なマッチングに貢献しているのは自然のことです。著者は、以前なら決して会わなかった人たちが、結婚の様子を変えてきていると述べています。
7.最初のメッセージは短く
オンラインデートで、相手から返事を受け取ることは一か八かの問題かもしれません。オンラインデートサイトの最初のコンタクトのメッセージ50万のレスポンス率を解析しました(oktrends,2009)。男性のメッセージの30%、女性のメッセージの45%だけが返事をもらいました。さらにそこから会話につながったものは、さらに低くそれぞれの20から30%程度と考えられます。
1/3のレスポンス率(Rosenら,2008の研究も同様の数字)は、部分的にはインターネットデートのアカウントが使われていないためと考えれられます。
oktrendsの結果では、また長いメッセージは、男性に対してはレスポンス率を少しだけ改善し、女性に対しては意味がありませんでした。つまり、長いメッセージを書いて時間を無駄にしないようにしましょう。挨拶だけして、相手のプロフィールをチェックしましょう。
8.感情は魅力的
Rosenら,2008のオンラインデートの研究では、”興奮した!”とか”すごい!!”といった言葉を使うような、より感情を出すのは男性にも女性にも良い印象を与えます。
この研究は、また、自己開示のインパクトも示しています。その結果は様々ですが、全体的に、人は比較的に自己開示のレベルが低いことを好みます。
9.スクリーニングの後、51%は顔をあわせる
多くだが全てではないインターネットデートユーザーにとって、ゴールは新しく誰かに会うことです。Rosenら,2008の759人のインターネットデートユーザーの調査では、オンラインでの最初のやりとりの返事を受け取ってから、1週間から1ヶ月のうちに51%の人が実際に会っていました。
この最初の対面は、しばしばスクリーニングの最後の部分として扱われます(WhittyとCarr,2006) この人は本当に自分が言うとおりの人なのか?相性はどうか?この対面でのスクリーニングステージが終わってはじめて、人は互いを知ることができます。
10.人間関係のカタログショッピング
インターネットデートに関して研究が述べているあらゆるのポジティブなことにも関わらず、オンラインデートに不満と嫌悪があるのは間違いがないです。Frostら,2008の研究によると、132人のオンラインデートユーザーが、実際のデートをするよりも7倍の時間を他の人のプロフィールをチェックしたり、メールを送ったりするのに使っています。
問題はオンラインデートで、人は”消費者”になっているからです(Heinoら,2010) ユーザーは”人間関係のカタログショッピング”という、カタログから他の人の特徴を見て回って、それに順位をつけて、パートナーを選んでいるのです。”人間関係のカタログショッピング”は、人間関係をチェックボックスに落とし込んだものです。
このようなことはインターネットデートの自体よりも、現在可能な技術への非難です。Frostら,2008は、オンラインデートサービスが、バーチャルデートのようなより全体的な経験をするシステムへ移行していくだろう、と述べています。
参考: なぜ、インターネットデートは嫌われるか?(英語記事)
どうやって上手くいくのか?
どのように、インターネットデートが上手くいくのかについては、少しのデータしかありません。研究のほとんどは、異性愛者を対象にしたものです。Rosenら,2008の研究では、サンプルの29%が、インターネットを通してより深い関係になったことを示しています。Duttonら,2009の研究では、イギリスでは結婚したカップルの6%が、スペインでは5%が、オーストラリアでは9%が、オンラインで出会ったと報告しています。若い人に注目をすれば、もっと高いパーセントになるでしょう。以下の2つの研究があります。
・アメリカでは、26歳から35歳のカップルの42%が最初にオンラインで出会う
・イギリスでは、19歳から25歳のカップルの21%が最初にオンラインで出会う
もし、求めるものが長期的な関係ならば、上手くいくこともあるのは確実です。
多くの人が、恐ろしい話を聞かされてインターネットデートを行いません。いくらかの人は、チェックボックスのオンオフといった、”人間関係のカタログショッピング”を不快に感じたり、現実の自分とオンライン上の理想化された自分との間で不安になったりします。また、別の研究では、相手からの反応率の低さが、熱狂を冷ましてしまうことをみつけました。
しかし、研究は、ほとんどのインターネットデートユーザーは、比較的に、正直です。また、少なくともいくらかの人にとっては、それは成功するものです。
この記事はPSYBLOGの”Online Dating: 10 Psychological Insights”を翻訳したものです。
(翻訳: SY)
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