2011年10月02日

服従実験


今年はスタンレー・ミルグラムの服従実験の50周年記念だそうです。服従実験はアイヒマン実験とも呼ばれる実験で、倫理的な(普通の)人でも状況次第では人を殺してしまうことを示したものです。


今日はこの実験を簡単にご紹介いたします。

この実験は被験者と実験を進行する実験者が同じ部屋にいて、別の部屋の生徒の学習をチェックします。生徒が学習を間違えると、被験者は電撃機械を使って生徒に罰を与えます。なおこの時、問題を間違えると電撃の電圧を上げていきます

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しばらくすると、生徒はインターフォン越しに「やめてー」などと言ってきます。一方、同時に実験者からは「続けてください」と言われます。被験者はここで実験を止めてしまうこともできますが、多くの人は電撃ボタンを押します

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さらに続けると、電圧を危険と書かれたレベルにします。そして、生徒はドアなどを叩きながら、「耐えられないー」といったように中止を訴えます。

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ここで被験者は「こんな実験は意味がない」、「こんな実験は非倫理的だ」と言って止めることもできますが多くの人はそのまま実験を続けていきます。最大の450ボルトでも電撃ボタンを押した人が40人中25人にもなりました。

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この結果は、人は良心によって実験を止めるよりも、権威に服従して非人道的なことでも続けてしまうことを意味しています。この実験は人の弱さと、場の空気の強さを示したとも言えます。人は様々なことから自由ではないのです。


この実験についてはWikiの"ミルグラム実験"にも記載されています。

ちなみに、以前”スタンレー・ミルグラム『服従の心理』”という記事で本の書評を書きました。

以下の本では詳細が書かれています。また、この実験には様々なバリエーションがありますが、それらも載っており非常におもしろいです。心理学好きもそうでない方にもオススメです。

服従の心理
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スタンレー ミルグラム
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(文: SY)

posted by さいころ at 20:54| Comment(0) | TrackBack(0) | その他
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