金沢大学の三辺義雄教授、菊池充特任准教授らによる「ほくりく健康創造クラスター」のグループが、幼児用に開発した脳磁図計(MEG)を使って、脳の左半球と言語発達の関連を明らかにしたことがニュースになっています。
左脳活発な子 より言語発達 発達障害早期診断に道
オリジナル論文はThe journal of neuroscienceに掲載されています。
Lateralized Theta Wave Connectivity and Language Performance in 2 to 5 Year-Old Children
脳の左半球と言語発達の関連は、成人に関しては随分前から指摘されている事実です。
しかし、意外なことに就学前の幼児についての実証研究は今回のこの研究が世界初とのこと。
というのも、脳の活動を測定するMEGなどの装置では一定時間じっとしていなければ正確なデータが導きだせないため、長時間じっとしていられない幼児に対して利用することがこれまで難しかったからだそうです。
今回開発された幼児用MEGでは、子どもの好きなDVDを見れるなどの工夫をし、子どもが装置の中でじっとしていられるようにしてあります。この装置を使うと、わずか5分で安全に脳の活動を測定することができるそうです。
この研究は、幼児における左脳と言語と関連を明らかにしたという実験結果以上に、この幼児の脳活動を測定するためのMEGの開発が評価されているようですね。例えば、子ども脳障害の研究や、発達障害の早期診断などへの応用に期待が寄せられています。
こういった研究を見ていると、本当に心理学(および心理学関連領域)の研究というのは、テクノロジーの進歩の恩恵を受けて進歩していることを実感します。
今後、乳幼児の脳研究も急速に進歩しそうですね。こういった研究の成果が子どもたちのQOLに役立つことを期待したいです(^^)
(文: 山崎Y)
2011年10月25日
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