2011年11月06日
目標を人に話すといけない理由
(c) YsPhoto|ストックフォト PIXTA
自分の目標をみんなに伝えることで、モチベーションが落ちます。
どのように目標にコミットするかのアドバイスを探すと、ある方法が繰り返しみつかります。「目標をみんなに伝えることで目標に近づく」というものです。
理論的には、「庭の手入れをする」、「禁煙する」や「日曜大工をする」などと友達に伝えると、自分の責任感を増します。そして、理論的にはこのことが自分を目標に近づけてくれそうです。
また、人は自分が首尾一貫した状態でいたいものです。この首尾一貫した感覚が自分自身の価値を強めます。そのため、みんなに伝えた目標に向けてがんばらないと、自分の価値が減ってしまうと思ってしまいます。
これらのことは理屈の上では正しそうですが、実際に真実なのでしょうか?
モチベーション
不幸なことに、心には自分自身をコントロールしようという試みに対して怠けてしまうという意地悪な習慣が少しあります。Gollwitzerら,2010の研究によると、目標をみんなに伝えることは、実際には、意図した反対の結果になってしまいます。
3つの実験で、目標をみんなに伝えることと、実際にそれが上手く行くかをテストしました。3つのすべての実験で、目標を誰かに伝えた人は、目標に近づくのでなく遠ざかる結果になりました。
他の人に目標を伝えた時に、人は勉強や、仕事を探したり、出世への努力を減らしてしまうのです。
前進の空想
これは何が起こってるのでしょうか?どうして、目標をみんなに伝えると目標への努力を減らしてしまうのでしょうか?
説明の1つとして、目標を他人に伝えるというそのことで、私たちは目標への第一歩を行ったと思ってしまうのです。
Gollwitzeらの4つめの研究で、ちょうどこのような心理的なメカニズムの証拠がみつかりました。目標をみんなに伝えた人は、そうでない人よりも、よりゴールに近づいていると思っていたのです。
目標をみんなに伝えることが、”ポジティブな空想の罠”と同じような効果を生んでいるように見えます。これらの効果が、第一歩を本当に行ったと思わせてしますのです。
「目標をみんなに伝えることで目標に近づく」というアドバイスを次に見た時は、それを無視しましょう。それは上手くいかないだけでなく、むしろ逆効果で、目標達成の邪魔になります。もし、本当に目標を達成したいならば、それを秘密にしておきましょう。
この記事はPSYBLOGの”Why You Should Keep Your Goals Secret”を翻訳したものです。
(翻訳: SY)
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