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ほとんどの人は自信過剰です。以前にも”レイクウォビゴン効果”について触れました。この”レイクウォビゴン効果”は多くの人は本来の客観的なものよりも自分をより高く評価するポジティブ幻想があるというものです。これは”レイクウォビゴン効果”としても知られています。レイクウォビゴンというのは、アメリカのミネソタの”子供の全てが平均以上である”という架空の町です。ここから転じて、多くの人は自分を平均以上と思うといったことをさします。
これに似た効果で、社会的に好ましい行動について行うかどうかを見積もると、実際に行うよりもより高く見積もるということがあります。
コーネル大学の実験では、1ヶ月後のチャリティーで花を買うかと予測した時に、83%の人が自分は買うと予測し、自分以外は55%の人が買うと予測しましたが、実際には43%の人が購入しました。
また、別の実験では90%の人が次の選挙に行くと予測し、自分以外の仲間は75%が行くと予測しましたが、実際には69%の人が選挙に行きました。
このように人は、未来に自分はより好ましい行動をすると予測しますが実際にはそこまでしません。このような予測をする時には、”自分が行う”でなくて、”他の人が行うならどのくらいか”を予測した方がより現実に近い予測ができます。この上の例の場合は、それでもまだ過剰な見積もりですが
仕事に限らず人は、見積が苦手です。人には様々な心理的な傾向があるので、そういったものに注意しなければなりません。
この記事はDavid Dunningら,2004の"Flawed Self-Assessment Implications for Health, Education, and the Workplace"を参考に書きました。
(文: SY)