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人は様々なグループに属しています。**の大学卒業、会社のメンバー、会社の支店のメンバー、サッカーのファンクラブ、趣味の音楽サークル...これらのグループは個人の行動に影響を与えています。
ノースウェスタン大学のAdam Waytzとボストン大学のLiane Youngはグループにおいての個人の行動について研究をしました。
この研究では、被験者はイェール大学、レッドソックス、バンクオブアメリカなどのように様々なグループの団結力やグループでの個人の責任などを評価して、団結力の強いグループ、中程度のグループ、低いグループに分けて分析しました。
すると、団結力の強いグループでは、各メンバーが個人としてよりもグループとして行動する、またグループの行動については個人の責任があまりなくグループの責任になると考えていることが分かりました。そして、団結力の低いグループではこれが逆になります。
よく言われるように、グループとして行動をした時に、”自分のせい”か”みんなのせい”なのかというのは、グループの団結力によるということで、団結力が強いグループでは”みんなのせい”になるのです。これは、人はグループとの心理的距離が近い場合に、個人でなくグループの一員として行動をするということでしょうか。仲良しグループでは、個人ならしないような排他的や無礼な行動をするのもこれで説明ができますね。
この記事は以下の論文を参考にしました。
Adam Waytz & Liane Young, 2011, The Group-Member Mind Trade-Off: Attributing Mind to Groups Versus Group Members,Psychological Science December 8, 2011, DOI: 10.1177/0956797611423546
(文: SY)