2011年12月26日

マシュマロが4歳児の成功を予測する

ピンクのマシュマロ - 写真素材
(c) 笑里写真素材 PIXTA


昨日、NHK教育(ETV)でシーナ・アイエンガーのコロンビア白熱教室を見ていました。全5回の最後だったのですが、非常に面白かったです。マイケル・サンデルのハーバード白熱教室以降、これまで海外版および日本版の様々な授業がやっていましたが、マイケル・サンデルのハーバード白熱教室と並んで一番面白かったです。もし再放送することがあったら是非見てください。


ところで、昨日の授業の中で有名なマシュマロの実験について述べていました。これは心理学者のウォルター・ミシェルが1960年代に行った実験です。4歳の子供をマシュマロ1個とベルがある部屋に置いて、実験協力者が「今から部屋を出るけど、もし戻るまで待っていたらマシュマロを2個あげよう。もしベルを鳴らしたらすぐに戻ってくるけど、その時はマシュマロを1個しか食べてはいけない」といって、子供がどのくらいでベルを鳴らすかを実験したものです。

この結果、1/3の子供はすぐにマシュマロを食べ、1/3の子供は少しだけ待ってベルを鳴らしてマシュマロを1個食べ、残りの1/3は実験協力者が戻ってくるまで待って見事2個のマシュマロをもらいました。


そして、その10数年後に追跡調査をしたところ、2個のマシュマロをもらった子供は成績が良く、一方ですぐにマシュマロを食べた子供は集中力にかけた子供に育っていたのです。つまり、マシュマロをすぐ食べるかどうかでその子供の未来の成績が分かったというわけです。

たしかに、地道なトレーニングを厭わないスポーツ選手は成功するし、つまらないことでも明日のために我慢できる子供は勉強も得意になるでしょう。そして、このマシュマロ実験の結果は、自己管理の重要性を再認識させてくれるのではないでしょうか。

(文: SY)

アイエンガーの本はこちら。心理学に詳しい人ならば、知っているネタだらけでしょうが料理の仕方が秀逸です。そして、心理学に詳しくない人には是非オススメの一冊。
選択の科学
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