2012年02月04日

自尊心が低い人はソーシャルネットワークに注意

自尊心低いフェイスブック.jpg

フェイスブックは果たして”良いもの”なんでしょうか?

以前書いた”フェイスブックは自尊心を上げる”という記事では、自分のプロフィールを見ることで自尊心が上がるという研究を紹介しました。でも、それが全てでしょうか?


カナダのウォータールー大学の学生Amanda Forestは、Joanne Woodと共にフェイスブックの使用と自尊心に関する研究をしました。

この研究では、自尊心が低い人にとってはフェイスブックは”良いもの”とは限らないようです。

まず1つめの実験では、学生にフェイスブックをどう感じているかを質問しました。すると、自尊心が低い学生は、フェイスブックは他人とのつながりの機会と考えていて、対面が苦手でも安全にやりとりできる場と考えていることが分かりました。


次に学生がフェイスブックに何を書いているかを調査するために、「**さんは、すごい友達を持っていてラッキーですね、それじゃあ」、「@@でケイタイを盗まれて落ち込んだ」といった文章を書くように頼みました。そして、その文章を見ず知らずの学生に評価をしてもらいました。すると、自尊心の低い人が書いた文章は、より悪く評価されました。

ちなみにフェイスブックの仕組みでは、自分の友人だけでなく、友人の友人といった関係の見ず知らずの人にもコメントが表示されることがありますので、実際の環境に近い実験です。


また、実際には、自尊心が高い人には「財布落として悲しい」とか「**の食事がイマイチだったー」といったネガティブな話題に他人はコメントをくれますが、自尊心が低い人の場合はこのようなネガティブな話題にはコメントはもらえず「今日は給料日〜」のようなポジティブなことコメントをもらえます。

これは、自尊心が低い人は、他人を不快にするようなネガティブな日記などを書いて、周りをウンザリさせているからと考えられます。さらにその理由は「ソーシャルネットワークは、何を書いてもいい安全な場所」と考えているためでしょう。

ちなみに、Joanne Woodの研究は以前に”アファメーションで気分が低下...人によっては若干向上”で紹介しました。


この記事は以下を参考に書きました。
Association for Psychological Science. "Facebook is not such a good thing for those with low self-esteem, study finds." ScienceDaily, 1 Feb. 2012. Web. 4 Feb. 2012.


(文・絵: やまざきしんじ)
posted by さいころ at 09:40| Comment(0) | TrackBack(0) | メンタルヘルス/幸福
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