今日は”ダイエットの心理学”というタイトルでイベントをさせていただきました。そこで、このイベントの中からちょっとした実験を紹介します。これはダイエット系で非常に有名な心理学者のブライアン・ワンシンクの実験です。
この実験は大学生に骨付きチキンを振る舞うというものです。ただし、大学生は2つのグループにわかれていて、片方のグループは定期的に骨を片付けて、もう一方のグループは骨を片付けないというものです。
それでは、骨付きチキンを学生はどれだけ食べたでしょうか?その結果は以下の通りです。
この結果を見ての通り、骨が残っていると、5本しか食べなかったのに、骨を片付けていると7本と40%も多く食べたのです。このことから、人の満腹感は、実際に食べた量だけでなく、その経験(食べた後が残っている)にも依存していることが分かると思います。
この結果はどう考えればいいでしょうか?こんな応用が考えられます。
・お菓子を食べる時は個包装のものにして、食べた後の袋は机の上にそのままにしておくといい
・回転寿司(くら寿司)にいった場合は、お皿はそのままにしておいて、ダストシュートみたいなところに投入するのは最後にする
・ビュッフェスタイルのお店にいった場合は、空いた皿は片付けてもらわずにそのまま重ねておく(ダイエットする場合)
みなさんも、食べ残しが見えるかどうかに注意してください。
ちなみに、以前ワンシンクの実験としては、”お皿の色でもダイエット!”という記事で、お皿とパスタソースの色が一緒だと、たくさん盛ってしまうという研究を紹介したことがあります。こちらもどうぞ。
(文・絵 やまざきしんじ)
この実験はこちらの本で紹介されているものです。なお、Amazonでは中古でしか手に入りませんが、購入する価値のある本です。