2012年02月15日

質問ノートと創造的な解決法

機能的固着.jpg

ここ数日、クレイトン・クリステンセン他著の「イノベーションのDNA」という本を読んでいます。大きな本屋さんのビジネス書コーナーには平積みされているので見たことある方もいるかもしれませんね。クリステンセンは私の最も好きなビジネス書作家の一人で、この本もやっぱり面白いです。

この本はサブタイトルが「破壊的イノベータの5つのスキル」となっていて、破壊的イノベーションというこれまでの延長にないイノベーションを発揮する方法について語ったものです。まだ読みかけですが、ブレインストーミングならぬ”質問ストーミング”や”質問ノート”といった話は面白く、私もさっそく普段の質問を書き残しておく”質問ノート”を作りました。


創造的に問題を解決するためには、問題を認識しなければならないのも当然ですが、それとほぼ同時に解決しなければなりません。もちろん、破壊的イノベーションについては、質問の方が大きなウェイトを占めますが、その後の解決も大事です。


この解決を妨げるものはいくつかありますが、機能的固着(functional fixedness)はこの解決を妨げるものの1つです。これは人は物の機能をその特徴的な(代表的な)機能に限定して考えてしまうというものです。

電源プラグは、電気を流すためにコンセントに差し込んで、はずれなくして、人が金属に触らないようにするためのものと普通は考えますが、大きめのドライバーとして使うことができます。ティッシュペーパーの箱は、中のティッシュを使い終わったらただのゴミですが、テレビのリモコン入れとして活用したり小さな赤ちゃんがおもちゃのブロックとして使うことができます。

また、発明の例としては、セーターについたイガイガを見てゴミと見る(機能的固着)かファスナーの種と見るか、またすぐに剥がれてしまうノリを出来損ないと見る(機能的固着)か本のしおりに使ってポストイットの種にするかどうかというのもあります。


マサチューセッツ大学アマースト校のAnthony McCaffreは機能的固着を避けて、創造的になれるためのテクニックを教えています。これはモノについて機能を無視して、材質、形、大きさなどについて記述のリストを作ります。このテクニックを覚えた人は、創造性のテストの課題で、テクニックを覚えていない人よりも67.4%多く課題を解くことができました。これで、マクガイバー並に創造的になれるかは分かりませんが、システマチックな手法でも創造性を鍛えられるというのが面白いですね。


こうやって”質問ノート”や”質問ストーミング”で問題をみつけ、機能的固着を避けて創造的に考えることで、もっと素敵なアイデアや商品が世の中に生まれると嬉しいですね。


この記事は以下を参考に書きました。
University of Massachusetts Amherst. "Creativity: Anyone can learn to be more inventive, expert says." ScienceDaily, 9 Feb. 2012. Web. 15 Feb. 2012.


(文・絵: やまざきしんじ)

世界的に有名なアイデアの企業IDEOが、日常に溢れている*非*機能的固着の写真集的なアイデア集。何故か翻訳が森博嗣というビッグネーム。困った時にぼんやり眺める本です。
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クリステンセンはやっぱり面白いです。ビジネスパーソンにはオススメの一冊。
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posted by さいころ at 11:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 発想法・問題解決
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