2012年02月28日
ロマンチックな曲はどのくらいロマンチック?
ポップミュージックというと恋愛に関する曲ばかりです。花屋でロマンチックな曲が流れていると、男性はより多くのお金を使うといったことも知られています。あ、ちなみに女性は変わらないのは、花は男性が女性に贈るものだからでしょう。
世の中にはロマンチックな曲がたくさんありますが、ロマンチックな曲は本当にロマンチックな気分になるのでしょうか?
先日書いた”バストのサイズでどのくらい誘われる?”の研究をしたフランスの南ブルターニュ大学のNicolas Gueguenがロマンチックな曲の効果を研究しました。
これはフランスでの87人の18歳から20歳の女子大生が対象です。ここではロマンチックな曲としてFrancis CabrelのJe l’aime à mourirと、ニュートラルな曲として Vincent DelermのL’heure du theを使いました。
被験者は受付の女性に「オーガニックな製品を別の人と評価してください」と言われ、待合室に通されます。この待合室ではその間にロマンチックな曲かニュートラルな曲のどちらかが流されます。3分後に、受付の女性に「もう一人が来たので、実験室にどうぞ」と言われます。
実験室では男性(サクラ)と共に、オーガニックのクッキーとそうでないクッキーを食べて、その評価を5分間ディスカッションします。その後で男性が見つめて笑顔で「電話番号を教えて、来週飲みに行かない?」と誘います。そして、最初の待合室で聞いた曲がロマンチックなものだったかどうかで、デートの誘いを受けた率を計測しました。
※フランスでは16歳から飲酒可能です。
この結果は、待合室でロマンティックな曲を聞いていた女性は44人中23人の52.2%がデートの誘いを受けたのに対して、待合室でニュートラルな曲を聞いていた女性は43人中12人の27.9%のだけがデートの誘いを受けました。
ロマンチックな曲は待合室の際に聞いていたので、その後クッキーを食べて5分間のディスカッションをした後でも有効ということですね。思ったよりもロマンチックな曲の力は大きいようです。デートの受諾率が約2倍ですから絶大とも言えますね。
この記事は以下を参考に書きました。
Nicolas Gueguen他,2010, "‘Love is in the air’: Effects of songs with romantic lyrics on compliance with a courtship request", Society for Education, Music and Psychology Research 303–307
(文・絵: やまざきしんじ)
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