
フェイスブックのプロフィール写真についてはこれまで何度か書きました。”プロフィールとプロフィール写真、好感度の高いのはどういうの?"という記事では、アンケートで評価の高かった写真のタイプを書きました。また、”オンラインデートの10の法則”では、海外のオンラインデートサイトの事例で評価の高かったプロフィール写真について書いています。
たしかに、ソーシャルネットワークでは、プロフィール写真が相手への第一印象になります。この重要性を説明するような面白い研究をオハイオ州立大学のBrandon Van Der Heideらがおこないました。
実験では、195人の大学生が、大学仲間という設定の偽のフェイスブックのプロフィールを見てこの相手の外向性を評価します。プロフィールは写真と自分についての文章からなります。被験者はその写真と文章から、その相手の外向性を1から7で評価します。
この実験で使ったプロフィールは以下の写真と文章の組み合わせです。
・写真
1.友達と遊んでいる写真 (外向-写真)
2.公園のベンチに一人で座っている写真 (内向-写真)
・文章
A.「私はたくさんの友達と一緒に遊んでいる時が、一番幸せ」 (外向-文章)
B.「私は、自分の部屋で素敵な本にかじりついている時が、一番幸せ」という文章 (内向-文章)
そして、この4つのプロフィールの評価は以下となりました。

これを見て分かるように人は、外向的な写真でさえあれば、プロフィール文章がどうなっていても、その人を外向的とみなすようです。つまり、写真の印象の方がプロフィール文章よりも強力ということですね。まず、写真でイメージを決めて、その後で文章で補足するといった感じでしょうか?
ちなみに、写真がポジティブな印象だと、文章がネガティブな印象でもそれを吹き飛ばしているのも注目点ですね。
ただし、これは第一印象に関しての研究と言えます。実際にその人が信頼できそうかといったことを評価するにはプロフィール文章が大事だと思いますが、それはまた別のお話...
この記事は以下を参考に書きました。
Brandon Van Der Heideら, 2012, "The Effects of Verbal Versus Photographic Self-Presentation on Impression Formation in Facebook.", Journal of Communication, 2012; 62 (1): 98 DOI: 10.1111/j.1460-2466.2011.01617.x
(文・絵: やまざきしんじ)