2012年03月30日

大ボリュームで売上アップ

大音量でお酒たくさん.jpg

若者向けのバーは、うるさいところが多いですよね。黒くってうるさいのであまり好きではありません。個人的にはうるさいところはあまり話ができないので、あまりお店にプラスじゃないような気がします。それでは実際のところはどうなんでしょうか?


すっかりおなじみかもしれないフランスの南ブルターニュ大学のNicolas Gueguenの研究は、若者向けの人気のある2つのバーで行ったものです。このバーで40人の18歳から25歳の男性を対象としたものです。

※フランスでは16歳から飲酒可能です。

この実験は土曜日の夜3回使って行ったものですが、店を以下の2つの条件で酒がどのくらいでるのかを実験しました。
・通常の営業で使用している音量である72デシベルで音楽を流す
・お店側としてもこれ以上大きくは営業できない大音量の88デシベルで音楽を流す

この実験では8オンス(227ml)のよくあるサイズのグラスを使って行いました。被験者がお酒を飲むところやオーダー数を、こっそりと観察して記録を取るということで実験をしました。それでは、お店が通常の音量の時と、大音量の時でどっちがお酒がでるのでしょうか?

その結果が以下となります。

音量と酒量.001.jpg

意外な結果でしょうか?

データを見ると分かるように、大音量になると速く飲んでいるようです。この理由としては2つのものが考えられます。1つは大音量だと人間は覚醒状態になってしまうので、それでお酒をより飲むというものです。もう1つは、大音量によって時間間隔が狂ってしまい、その結果としていつもよりも速いペースで飲んでしまうというものです。

今回の実験からはどちらが原因なのかは分かりませんが、お酒を出すお店や時間いくらで場所代をもらうようなお店の場合は、BGMを出来るだけ大きなボリュームで流すのがいいかもしれませんね。


この記事は以下を参考に書きました。
Nocolas Gueguenら, 2008, "Sound Level of Environmental Music and Drinking Behavior: A Field Experiment With Beer Drinkers", Alcoholism: Clinical and Experimental Research Vol. 32, No. 10 October 2008


(文・絵: やまざきしんじ)
posted by さいころ at 20:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 消費者行動
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