2012年04月09日
携帯メールはやっぱりダメ
私の時代には、授業中に携帯電話を触っている人はいませんでしたが、今の大学生はどうでしょうか?月曜日の午前にある一般教養の授業中には、みんな週刊少年ジャンプを読んでいたので、きっと携帯くらいは触っているんですよね。
ピッツバーグ大学ブラッドフォード校のFang-Yi Flora Weiらは、携帯メールと授業への集中や成績の関係を研究しました。この研究は携帯電話絶対禁止ではないアメリカの小さな大学で行った、190人の学部生を対象とした調査によるものです。この調査を行った時の1クラスの人数は平均で15から25人程度のもので、学生の平均は22歳でした。
この調査では学生は50分から75分の授業で平均2.6通の携帯メールを読んで、2.4通のメールを送っていました。
なお、調査結果の解析により、メールの自制と注意力には相関があり、メールを自制すると授業に集中でき、良い成績を取ります。一方、メールをたくさん書いている学生は、授業に集中しておらず成績もよくありませんでした。
また、学生は携帯メールをしていても授業を聞きながらメールをするマルチタスクが出来ると考えており、携帯メールは成績に影響を与えないと考えていました。
マルチタスクが仕事などのパフォーマンスを落とすということはよく言われていますが、当然携帯メールも同様の結果になりました。また、”スマートフォンの恐ろしいチェック行動”で書いたように、最近はスマートフォンを使うことで、普段からチェックによる時間の断片化(集中力の欠如)が問題になっています。皆さんも授業中やその他の時間に携帯メールやスマートフォンでのチェックを控えるようにしてください。今回の研究のポイントは、「集中できないことと同時に、本人はそう思ってないこと」ですから。
この記事はnewswiseの"Text Messaging in Class May Affect College Students’ Learning"を参考にしました。
元の論文情報はこちら。
Fang-Yi Flora Weiら, 2012 ,"Rethinking College Students' Self-Regulation and Sustained Attention: Does Text Messaging During Class Influence Cognitive Learning?", ommunication Education 2012, 1-20
(文・絵: やまざきしんじ)
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