2012年04月27日
チームワークは過大評価されすぎ!
チームワークは、組織のパフォーマンスを常に向上させるのでしょうか?
これはあまりにも明らかな問いに見えます。実際に、すべての求職の要件には「良いチームプレイヤーであること!」とあります。また、組織のどこにでもチームというのがあって、チームは組織のパフォーマンスを高めると言われています。
しかし、実際には、グループでのパフォーマンスについては何百という研究がありますが、素晴らしいチームの力についての証拠はほんの少ししかありません。
チームワークがパフォーマンスを高めるという結果からはほど遠く、チームワークの効果はないかほんの僅かという結果がAllenとHechtの2004年の研究で示されています。
また、Hackmanの1990年の本から、いくつかの典型的なグループの特徴を挙げてみます。
・高いパフォーマンスのグループは一般的でなく、グループは最高レベルから最低レベルまでの様々な能力を持つ。
・グループにいるメンバーは、揉めごとにしばしば時間を使う
・グループはしばしば、パフォーマンス低下のスパイラルに苦しめられる
この研究でのメッセージは明確なものです。チームワークには、一般に言われているように明確な利点はどこにもないのです。それどころか、気ままなチームの作成が、組織のパフォーマンスを低下させます。古典的な例としては、それほど機能しないブレインストーミングがあげられます(英語ですが、ブレインストーミングの記事があります)
チームに「私」はいない
もちろん、人はチームでとても上手く機能することがあります。チームスポーツのようなものでは、目的を達成するために協力する必要があります。
しかし、多くの、本当に多くの仕事では、そのようなチームプレイを必要としません。学者やコールセンターのメンバーは、チームやグループとして働く必要はありません。また、営業や人事や他の様々な部門でさえ同様です。
実際に人は様々なチームに属していますが、チームの多くは個人にとってはあまり大きな意味を持ちません。個人にとってあまり大きな意味を持たなければ、そのチームに対してはあまりを努力しません。(英語ですが、社会的手抜きについての記事があります)
それでは、チームワークというのは単に、流行り言葉なんでしょうか?それとも、何か心理学的な深い意味が何かあるのでしょうか?
AllenとHechtは、チームは心理学的なメリットがあると指摘しています。研究では、パフォーマンスは上がらなくとも、人はチームの一員であることで自信と満足を得るとしています。
しかし、すべての人がチームに上手く対応できるわけでもなく、チームの利益はかなり誇張されていることを忘れないように、とAllenとHechtは述べています。
この記事はPsyBlogの"Why Teamwork is Overrated"を翻訳したものです。
(翻訳・絵: やまざきしんじ)
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/55533799
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/55533799
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック