2012年06月12日

示唆の力と、二重盲検

先日書いた「アルコールを飲むと魅力的?」という記事では、人はアルコールを実際に飲むかどうかでなく、飲んだと思うかどうかで自分が魅力的かどうかの感じ方が変わることを書きました。

これは、「アルコールを飲むと魅力的になる」というように人が考えている(感じている)ことによります。このようにモノには、人に何かをさせる力があるのでしょうか?


モノには人に行動をさせる力があると言えます。「これは効果がある」と信じていると、実際に効果があるというプラセボ効果は有名です。また、「アルコールを飲むと陽気になる」と信じている人は、アルコールを飲むことで他人に話しかけやすくなります。


このことは諸刃の剣となります。良いプラセボ効果になることもあれば、効果があるという思い込みが冷静な判断を妨げることもあります。

もし、研究者が自分の研究は効果があると信じていれば被験者にそのようなメッセージを知らずに出してしまい、プラセボ効果が生まれてしまうということも考えられます。

二重盲検.001.jpg

そのようなことのないように二重盲検(double blind test)というテストを使います。この二重盲検というのは、被験者と、観察者(医師など)の両方が、どちらが対象群(効果を測るための偽薬など)でどちらが実験対象なのかを知らないで行うというものです。

二重盲検.003.jpg


ちなみに、二重盲検を使ってないケースもしばしばあります。このパターンでのテストだと、実験者の意図が被験者に伝わってしまう可能性があるので、厳密なテストとはいえないかもしれません。

二重盲検.002.jpg


このように、実験というのは慎重に行う必要があります。また、実験だけでなく、実体験で「この方法が効く!」という場合でも、何がその効果を生んでいるか切り分けるために、可能な限り二重盲検のような手法を使いましょう。

この記事は以下を参考に書きました。
Association for Psychological Science. "The power of suggestion: What we expect influences our behavior, for better or worse." ScienceDaily, 6 Jun. 2012. Web. 12 Jun. 2012.

(文・絵: やまざきしんじ)
posted by さいころ at 09:40| Comment(0) | TrackBack(0) | その他
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/56401540
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック