2012年08月30日
的に当たると大きく見える?もしくは、大きく見えると的に当たる?
韓国のギョンサン国立大学のYang Leeらは9人の熟練した射手を対象とした実験をしました。これは50メーター先に5つの異なるサイズの的をおいて、矢を放った後に、その的の大きさを聞くというものです。ちなみに射手が矢を放ったあとは手前におおいがかかって、矢がどのように飛んだか、そして的に当たったかどうかを見ることはできないようにしました。
この実験では、矢を放った後に被験者である射手に、10mmから27mmのカードのどれが先ほどの的の大きさと同じくらいかを尋ねました。このカードの大きさは50m先の的と同じくらいにしてあります。すると、射手はショットが成功した場合には、的がより大きく見えていることが分かりました。
これは、人は上手く矢が射てると、実際よりも的が大きく見えていたということです。別の見方をすると、的が大きく見える時は、より上手くショットができたと感じていて、実際によく的に当たったとも言えます。見え方と実際の成功率に関係があるのか、手応えが見え方を修正しているのか難しいところです。
さいころニュースでは関係した実験として、”難しく感じるともっと難しくなる”という記事で、眼の錯覚を使ってゴルフのホールの大きさを大きく見えるようにすると、よりパットの成功率が上がるという結果を紹介しました。今回の研究結果は、この研究と裏表といったものですよね。
この記事はBPSの”Targets look bigger after a shot that felt good”を参考に書きました。
(文・絵: やまざきしんじ)
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