2012年09月06日

急いでいると嘘をつく

時間がないと嘘をつく.jpg

私たちは嘘をつく誘惑にいつもさらされています。Bella DePauloの分類でいう”感情の嘘”という自分の感情を偽るような嘘はいつもついていると思います。これは、全然面白くなったドラマでも、友だちが「昨日の夜のドラマ面白かったよねー!」と言ってきたら、「そうそう、あの最後のシーンは良かったよねー」と思ってもいないのに相手の感情に合わせます。

これは場の空気を見出さず、相手の気持ちを傷つけないための嘘です。しかし、もっと主体的な嘘。例えば、自分の利益のために嘘をつくのはどのような場合でしょうか?

オランダのアムステル大学のShaul Shalviらが、”時間”と嘘について研究しました。


この研究では、2つの実験をしました。1つめの実験では、70人の被験者は2つのグループに分けられて、それぞれ自分しか見えないようにして3回サイコロを振りました。サイコロの目によって報酬が変わるので、1回目のサイコロの目を報告するように言われます。

ちなみにサイコロの目を報告する際には、片方のグループは20秒以内に報告するように言われ、もう一方のグループは報告の時間制限がありません。

この実験では、どちらのグループも嘘をついており実際より大きな目を報告していましたが、時間制限があるグループの方がより嘘をついていました。つまり、人は時間制限がある方が嘘をつくのです。


2つめの実験はほぼ同様ですがサイコロを3回振って1回目の値を報告するのでなく、1回だけサイコロを振ってその目を報告しました。すると、20秒以内に報告するグループはやはり嘘をついてましたが、時間制限がないグループは嘘をつきませんでした。


この研究は何を意味しているのでしょうか?まず時間がない場合に、嘘をつくということです。

次に1つめの実験と2つめの実験の差について考えてみましょう。1つめの実験では、3回サイコロを振ったうちの一番大きい目を報告しようという誘惑があります。このために、制限時間がないグループでも、嘘をつきます。しかし、2つめの実験ではそのような誘惑がないために、制限時間がないグループは正直に報告をするのです。


人間はどうやら、時間がないと思わず嘘をついてしまうようですね。相手に嘘をつかれたくない場合は、十分に時間を与えてから口を開かせるのがポイントのようです。


この記事はAssociation for Psychological Scienceの"When Do We Lie? When We’re Short on Time and Long on Reasons"を参考に書きました。


(文・絵: やまざきしんじ)
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