2012年10月21日

古い小説や映画を何度も消費するのは前向き?後ろ向き?

皆さん、お気に入りの小説やテレビ番組はありますか?

私は高校時代に読んだお気に入りの小説があります。5冊の長編小説なんですが、これまで50回くらいは読んでいて、結婚するまでは1年に一回以上、今でも2年に一回は読み返しています。


また、スティーブ・ジョンソンの「ダメなものは、タメになる テレビやゲームは頭を良くしている」という本では、最近のテレビ番組はDVDを売るためにプロットなどが複雑になっており、昔のドラマは1回見たら終わりというのに対して、何度も何度も見直して楽しめるような作りになっているということが述べられていました。
これは確かにその通りで、最近のドラマは何話にも渡る伏線の貼り方が、注意して見ないと気づかないちょっとした他の番組のパロディといったものが多く取り入れられています。




このようなコンテンツの繰り返しの消費についてScientific American MINDの2012 11/12月号の中に面白い記事がありました。"Why You Like to Watch the Same Thing Over, and Over, and Over Again"(なぜ、あなたは同じものを何度も何度も何度も見たがるのか?)という記事です。

この記事は、アメリカン大学のCristel Antonia Russelと、アリゾナ大学のSidney J. Levyの二人のマーケティングの調査を紹介しています。

コンテンツの繰り返しの消費は、楽しいこと、興奮すること、リラックスすることが分かっているので繰り返すということが基本としてあります。

さらに昔見たものと同じコンテンツを消費することで自分の成長を確認したり、もしくは自分の昔の失敗を思い出したりするという効果があります。

この記事では、「調査の前は、人はノスタルジーのような過去に戻るために、繰り返し消費をしていると思っていたが、実際にはとても前向きで将来を見たものだった」と述べています。


この記事を読んで、いつもの小説をまた読み返したくなりました。

(文: やまざきしんじ)
posted by さいころ at 10:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 消費者行動
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/59402555
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック