
勉強をするポイントはなんでしょうか?生まれつきの知能も大事かもしれませんが、むしろ勉強するためのテクニックが大事ということが言われています。
ケント州立大学John Dunloskyらは、よく使われている学習テクニックがどのくらい有効なのかを調べました。この研究によると、予備テストというような何度もテストをすることと、一つの内容を何回かに分けて勉強することがやはり有効ということがわかりました。
以前、”学習におけるひとつの冴えたやりかた”というタイトルで、暗記には覚えるよりも、思い出す練習をすることがいいということを書きましたが、やっぱりテストを何度もして”思い出す”練習をすることが有効ということです。
一方で、要約する、教科書やノートに線を引く、キーワードを記憶する、イメージ記憶、何度も読む、といったことは効果があまりなかったり、限定的だったりすることが分かりました。たしかに、教科書に線をいっぱい引いている人はあんまり勉強できなさそうで、実際に勉強できる人は問題集を解いてますよね。
勉強法は工夫すれば上達していきますが、そうはいっても自分一人の経験では、本当に有効かどうかなかなかわかりません。こういった研究があると、たった一人の経験でなく、正しいことがわかりますね。
この記事は以下を参考に書きました。
J. Dunloskyら, 2013, "Improving Students' Learning With Effective Learning Techniques: Promising Directions From Cognitive and Educational Psychology. ", Psychological Science in the Public Interest, 2013; 14 (1): 4 DOI: 10.1177/1529100612453266
(文・絵: やまざきしんじ)